Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

原発のある風景


聳え立つ配電塔。

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フランスの最も美しい村のひとつ、
モンスロー(Montsoreau)

ハイキングコースは、まずロワール川沿いを下り、
葡萄畑の広がる丘を登ります。

丘の上から見えたのは・・・。

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シノン原子力発電所

写真では分かりにくいですが、
もくもくと煙が上がっています。

ソーミュールから、ロワール上流約30kmのシノン
原発があるのは知っていたけれど、
実際に煙が上がっているのを目にすると、
怖い。背筋が寒くなる怖さでした。


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見渡す限りの葡萄畑に

張り巡らされた送電線。







もし、ここで事故がおきたら。

福島の事故の報道に、
「フクシマの住民はなんで移住しないんだ?」
って言うフランス人のことだから、ここの住民は
きっとこの土地を去るのでしょう。

ここの景色は、「手つかずの大自然」ではなくて、
人間が時間をかけて作り上げたもの。
人間がいなくなれば、荒れ果てる

この葡萄畑も、汚染され、放棄される。

目に見えるものだけじゃなく、
葡萄を育て、ワインにして、それを味わう
「文化」の一部が滅びてしまう。

そんな日が来なければ良いと願う。

この時期、フランスでのフクシマ報道や
ある同級生の無神経な発言に本気で頭に来てて、

「フランスも数十年後に痛い目見りゃいいんだ、バーカ」

って非常識極まりない黒い感情を抱えておりました。

(フランスの) 原発は安全で、クリーンで、
経済的にも優れている。
それに、原発関係で働いてる人がたくさんいるから、
やめるなんてとんでもない!と
頭っから信じきってるフランス人。

ふだん、親和性が高く、私との意見の「違い」を認めてくれる
友達でさえ、この話題になると「洗脳」された人のように
まったく聞く耳を持ってくれない。

地震やフクシマのことを質問されても、
できるだけ手短に、穏便に答えるように、
むしろその話題を避けるようにしていたけれど、
もし今度、誰かに何か聞かれたら、
「私は原発に反対です、なぜなら・・・」ときちんと答えたい。

もしかしたらその人が、何か感じ取るかもしれない。
「日本人がこんなこと言ってた」って、
誰かに話すかもしれない。

無力感、どす黒い感情、
同情されたり否定されることのわずらわしさに
きちんと立ち向かっていこう。

一度そう決めると、
不思議と気持ちが落ち着いたことを思い出しました。


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