Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

ブルターニュで海岸沿いをお散歩しつつ考えたこと

週末は、カンペールのブノワの実家に滞在していました。

 

フランス全土で雪や寒波の警報が出ていたこの週末、

ふだんは雨が多いブルターニュ地方がなぜか晴天。

 

 

ブノワは子供の頃、毎年この海岸沿いで夏を過ごしていたという。

ブノワのおじいちゃんがキャンピングカーを止める用の土地を

5月から9月までの5ヶ月間借りていたのだそうな。

 

いいなぁ。。。時間を気にせず、海のそばで過ごす夏。

なんとも贅沢に感じます。

 

 

 

 

 

昨年の夏に、ブノワのおじいちゃんに癌が見つかり、

余命半年と宣告され、今月ちょうどその半年が経ちます。

 

医者には、クリスマスまでもたないかも、と言われたけれど、

家族に囲まれてクリスマスを過ごすことができた。

 

足が痛い、とか、いろいろありつつも、今も元気に

一人暮らしを続けている。

 

でも、いつ何があるか分からないから、できるかぎり頻繁に

会いに行きたいね、とブノワと意見が一致。

 

ブノワはおじいちゃんっ子で、おじいちゃんにとっても彼は

お気に入りの孫のようで、思い出話は数多し。

 

おじいちゃんに、二人で海岸に行ったことを話したら、

ブノワが子供の頃そこで撮った写真をいっぱい見せてくれました。

 

天使のようにかわいい幼いブノワと、今よりずっと若いご両親と、

おじいちゃんと、今は亡きおばあちゃんがいて、

夏生まれのブノワのお誕生日を祝っている写真とか。

 

なんだろ、なんかすごい切ないっす。

 

よその家のおじいちゃんのことが、わたしにとってすごく大切になる。

もう会えないかもしれないと考えただけで悲しくなる、

こういう感情を与えられたことが、すでに恵みなのかもしれません。

 

ブルターニュの海岸で、生きるとか、豊かな人生とか、家族とか、

お散歩しつつ、いろいろ考えててしまいました。