Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

パンプローナの素敵な夕べ

そうなんです、この夜は素敵なイタリア人男性とお食事を…。

えーっと、ウソじゃないんだけど、
この坊主頭で黒ぶちメガネかけて人懐っこい笑顔の青年と、
「イタリア人男性」のイメージのギャップが・・・(笑)

帰りのバスチケットを予約して、カフェのテラス席で
ウエイトレスが注文取りに来るのを待っていると、
どこかで見たことのある人が広場を横切ってきた。

2日前のロンセルバイエスの宿で、一言二言話した人だ。
巡礼者同士はそっこー友達、なのでカフェをご一緒することに。

「僕の名前は日本語でstil love youって意味なんでしょう?」と
自分の名刺を差し出す。
彼のファミリーネームはマダスキさん(爆笑)!!

結局ビールをおごってもらってしまった。
いったん宿に帰って、夕食もご一緒することに。

巡礼宿の入り口で待ち合わせ。マダスキ氏は時間通りにやってきた。
「日本人は時間に正確だから」
どうやら前の職場に日本人がいたらしい。

カスティーリョ広場が見渡せるテラス席。
広場ではバスクの民族衣装を着た楽隊が楽器演奏している。
7時だけれど夕暮れにもまだ早い。

運ばれてきた料理のボリュームに驚く私を、
不思議そうに眺めるマダスキ氏。
そうだ、この人、イタリア人だっけ・・・

ミラノ在住という彼に、
日本人がブランド店で行列するのをどう思うかたずねると、
ミラノはファッションの都だから、当然だよ。
 僕はネガティブには考えていない 」
とのこと。
いいな、この郷土愛と明るい思考回路。

彼はこれからブルゴスまで巡礼を続ける。

「またどこかで会えたらいいね。
 ブェン・カミーノ(良い道を)!」

きっと2度と会えないんだろうけど。宿の前で、握手してお別れ。

そしたら3分後に洗面所で再会。
お互い、苦笑い。
そう、こんなふうに、いつかばったり、また会えたらいいね。