Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

ブックカバーチャレンジ

お久しぶりの更新。

自粛期間中にフェイスブックでしてたブックカバーチャレンジを、切って張ってリハビリ更新です(笑)

ブックカバーチャレンジとは

「7日間ブックカバーチャレンジ」
これは「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジ」です。
参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿するというもの。
本についての説明なしに表紙だけの画像をアップし、
毎日1人のFB友達をこのチャレンジに招待します。 

 コロナ禍が本格化する寸前に彼氏ができました(3年ぶり!!)

「これからずっと一緒にいるなら、趣味が合う人がいいなぁ」と願ったり叶ったりの人物で、私より読書家で映画好きで旅人。

そんな彼からブックカバーチャレンジのバトンをいただいたのでした。

1日目:ユルスナールの靴 須賀敦子

彼氏(以下、M氏とする)から、須賀敦子訳のタブッキの小説からの「たしかダリアさんは須賀敦子がお好きでしたよね」ってバトン回ってきたときには鼻血でそうになりました。しゅき。

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ユルスナールの靴 須賀敦子

 

フランスの女性作家ユルスナールの作品群と、須賀敦子自身の人生が見事に交錯する作品。
この本の中の、留学中の須賀さんがベルギー人の年上の女友達に
「もうパリまで来てしまったのだから、勇気を出して、ふつうの女になるのをあきらめなさい」
って言われて、怒りながら笑うって場面、当時留学中の私も怒りながら笑いたくなったものでした(笑)

2日目:『ハドリアヌス帝の回想』マルグリット・ユルスナール

Mémoire d'Hadrien Marguerite Yourcenar 
ローマ五賢帝の一人、ハドリアヌス帝の一人称で語られる物語。
「ローマ人の物語」や「テルマエロマエ」が好きな人はぜひぜひ読んでいただきたい!
”読み返すたびに、私たちはローマ辺境の茫々たる戦地にたたずんで夜風に吹かれるこの皇帝の後ろ姿を想って、ため息をつくことだろう。”

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我が人生の書『ハドリアヌス帝の回想』

 

ハドリアヌス帝の回想

ハドリアヌス帝の回想

 

 

3日目:ぼく自身あるいは困難な存在 ジャン・コクトー

La Difficulté d'être Jean COCTEAU

洋書は語学力で読むんじゃない、プライドで読むんだ!

という言葉をネットで見つけましたが、ほんとそれ。

ほんと、正直、私よく分かって読んでいません(笑)

こんな本を読めたら私すごい!かっこいい!って最大限に見栄を張って、

一つ一つの文章に「うわ、かっこいい言い回し!フランス語っ!」っていちいち感動して、

ピカソとかシャネルとか登場するセレブな固有名詞にうっとりして読んでいます。

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コクトー。天才。

4日目:移動祝祭日 ヘミングウェイ

Paris est une fête Ernest HEMINGWAY
洋書は語学力で読むんじゃない、プライドで読むんだ!第2弾。
昨日のコクトーと同時代人、ヘミングウェイです。
フランス語版の装丁がとにかく素敵。

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右の仏語版、ブルーの装丁が素敵すぎ☆

この物語の主役は、パリで文章修行に明け暮れ、最愛の妻とイチャイチャし(笑)、ガートルード・スタインと芸術談義する若きヘミングウェイ、ではなく、パリの街とあの時代ではないかと思います。
映画『ミッドナイト・イン・パリ』が好きな方は必読!!
あの超絶カッコ良いヘミングウェイに会えます。

 

移動祝祭日(新潮文庫)

移動祝祭日(新潮文庫)

 

 

5日目:アルケミスト パウロ・コエーリョ

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原書はポルトガル語ですが、私が持ってるのはもちろん日本語とフランス語版です。
直感を信じて、宝物を探しに冒険の旅に出た少年の物語。

実はスピリチュアルな界隈で人気が高い本なのですが(苦笑)、
私はむしろ、ここに書かれているのはとても現実的なことに思えてしまう。
目標を持つ、自分にできることを最大限でする。
寓意とかじゃなんくて、リアルに、
「そうや。考えるんや。そんで手を動かすんや」みたいな。

勇気を出して前に進もう!と思わせてくれる、とっても良い読後感。
 
アルケミスト (海外シリーズ)

アルケミスト (海外シリーズ)

 

 

6日目:パリの街を歴史散歩☆

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作者のロランさんはインテリ文系しかもイケボ
Métronome Lorant DEUTSCH
1世紀から21世紀までのパリの歴史を、メトロの駅名をタイトルにした21章で物語る。
タイトルの『メトロノーム』は、メトロ(地下鉄)と、地下鉄にのって、そのリズムで街を再発見しようという、ダブルミーニングになっています。
 
アマゾンのAudible(オーディオブック)版は、なんと著者のロランさん自身が朗読されています。
歴史学者であり、役者もしているロランさんの語りで本の世界にぐいぐい引き込まれます。
本は買ってからずっと積読だったんですが、この朗読のおかげで読了☆
 
※邦訳されていました。

7日目:悲しみよこんにちは フランソワーズ・サガン

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サガンxドヌーヴって、フランス界隈で最強タッグ!!
Bonjour tristesse  Françoise SAGAN
チャレンジ最終日、最後までおフランスで突っ走ります!
17歳の少女セシル、やもめでモテモテの父親とその若き愛人。
三人の夏のバカンスは完璧だった。
セシルの亡き母の友人・アンヌが来るまでは…。
 
これまた積読だったのを、Audibleで聞いて読了。
これは強くおすすめです☆
なんたってカトリーヌ・ドヌーヴ様が朗読なさっています。
美しい、ひたすら美しいです、フランス語が。
 

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ブックカバーチャレンジを終えて

やっぱり私はフランスが好きだし、読書が好きだし、常に背伸びしていたいし、美しいものにうっとりしたり、芸術家たちの感性に圧倒されて「天才!」と叫びたい。
 
真の生誕の地は、人がはじめて己れ自身に知的な一瞥を向けた場所である。その意味で私の最初の故郷は書物であった。
---ハドリアヌス帝の回想 p41

 とっても楽しい7日間でした。


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