フランス語で読書したら・・・
※読書感想、ややネタバレあり。
フランスでもっとも有名な文学賞、「ゴンクール賞」の
候補作の中から高校生が選ぶ「高校生のゴンクール賞」。
今年の受賞作、マティアス・エナールの
『Parle-leur de batailles, de rois et d'éléphants』
(戦いと王と象の話を彼らに語れ)を読んでみました。
(もちろん、図書館で借りました・笑)
朝日新聞GLOBEに載ってた紹介文、以下引用。
かのミケランジェロが、オスマン帝国のスルタンから
ボスポラス海峡の金角湾にかける橋の設計を依頼され、
コンスタンティノープルに滞在した、
その短い期間を描いた小説
この紹介文を読んで、歴史小説+巨大建設プロジェクト物、って感じの話を想像していたダリア、まさかこの小説が
腐女子の大好物、男同士の生涯変わらぬ純愛
を描いていたとは ・・・ Σ(Д゚;/)/…エエ!?
腐女子の方、歴女の方、
塩野七生の『コンスタンチノープルの陥落』が好きな方は
絶対お気に召されるかと。
ミケランジェロ先生(以下、ミケ)、当時30代前半、
話し相手を務めるオスマン側の詩人と
宗教の違いを超えた友情が生まれるまでは、まだいい。
二人で市場にお散歩行って、勢いでおサルを購入したり
「友達なんだから、マエストロでなくミケと呼んでくれ」
とか、
自分の顔に自信が無いミケが、詩人の視線を感じて俯く、
とか、
怒りっぽいミケが早とちりで癇癪起こしちゃった後で
詩人にお詫びのしるしにデッサンをプレゼントしたり、
友情、と思ってたら、
後半から、2人の間に緊張感を漂い。。。
後半の描写はネタバレになるから控えますが、
詩人の「彼を守るために自分を殺すことにしよう」って
決意、もう、ツボすぎて倒れそうでした。
しかも、ミケの身の回りのお世話をする小姓、
ミケに心酔しているジェノヴァ人青年、
スルタンまでミケには特別待遇、など
登場人物みんなミケが大好きな感じ。
翻訳を読んでいないフランスの小説を読むの、
実は初めてなのですが、めちゃめちゃ楽しめました。
すごい、フランス語で萌えてる、ダリア、恐ろしい子・・・!
ああ、初回にこんな良質の萌え小説を引くなんて、
恐るべし、我が腐力(フォース)!!