Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

ブレグジットより残念な選挙結果

ブレグジットBrexit、英国のEU離脱)でショックを受けた3日後。

私の住んでいるロワール・アトランティック県の長年の問題

『飛行場移転=新飛行場の建設』についての住民投票が行われました。

 

ナントに引っ越して3年、「新飛行場反対」のステッカーを貼っている車はいくらでも見かけるし、定期的に大規模な反対デモが起きていて、私の目には「一部の政治家や既得権益のある人たちだけが賛成で、大多数の人たちは反対」のように映っていたのですが。

結果は賛成55% !!ショック!!

 

長年の問題といいましたが、飛行場建設の話が出たのはどうやら1960年代で、オイルショックのせいで計画が暗礁に乗り上げ、そのまま現在まで揉めに揉めているという。。。

何と言っても、建設予定地はNotre-Dame-des-Landesノートルダムデランドというめっちゃ田舎の農村!

まわり見ても人より牛のほうが多いようなところです。

現在のロワール・アトランティック空港に比べると、アクセスが不便になるのは明らか。 そもそも、移転しなきゃいけない理由って、騒音とか安全性とか言うけど、すでに40年くらい現状維持できたんだし、なんだか根拠として弱い気がする。。。

環境汚染は避けられないと、近隣農家の人たちは大反対。

しかも建設予定地を何十年もほったらかしにしていたら、自然保護区のように豊かな自然あふれる土地になってしまって、自然保護活動家も建設に反対。

ここって湿地帯らしいので、空港にしてしまうと洪水被害が起きるって予想もあるようです。

推進派のある政治家は建設予定地の周りにいっぱい不動産を購入済みだとか、いろいろ黒い噂も聞いていたので、ほんと、どの国も同じかよ・・・って嫌な気持ちになりました。

そしてこの選挙結果。

これで『民意です!』ってことになっちゃうんですよね。。。

な、なんだろう、この、納得のいかなさ。

今度の英国のEU離脱にしてもそうだけど、国民投票住民投票って、民主主義的で手っ取り早くて、とっても良い方法と思わせて、実は人々を対立・分裂させる黒魔法だなぁと。

デモクラシーの明日はどっちだ?!