大山崎山荘美術館と、自分なりの楽しみ方
雨の中、行ってきました大山崎山荘美術館。
今回は我流の美術館巡りの楽しみ方を披露しつつ、
このうっとり素敵な美術館をご紹介~。
いきなりカフェしてもいいじゃない
晴天時なら絶対に間違えない道を間違え、
急斜面を無駄に上り下りして体力を消耗する。
体力チャージのため、着くなりカフェへ。
ウェッジウッドのティーセットと、テラスからの眺めにうっとりする。
私は美術館のカフェやミュージアム・ショップが大好きで、そこがおざなりだとガッカリしてしまう。。。その点、大山崎山荘は「ここでカフェするために来ても良い」ってくらい大満足でした。
美術館にあるのは作品だけじゃない
前回の北斎展は、デパートの上の美術館とは名ばかりの味気ない展示スペース。
展示された作品を鑑賞するのみですが、今回は "箱” が違います。
かつて豪商の山荘だった建物は、年月の重みと趣味の良さが感じられて、すっかり全身で美しいものに浸りきることができるわけです。
ガラスケースの中の陳列物と説明だけを目で追うのではなく、一歩下がって、入り口から部屋全体を眺めてみる。
ここは何のための空間だったのか、往時に思いを馳せてみる。
そういう時間=体験が、美術館の楽しさのひとつだと思います。
個人的な思い出が美術館巡りを豊かにする
で、この本館や渡り廊下が、なぜか懐かしい。
そうだ、20世紀末を過ごしたわが母校・T女子大の校舎にどこか似ている・・・。
調べてみたら、建築がほぼ同時期(1930~32年)でした。
同時代性ってやつですね。こういうのが偶然見つかると萌える。
この頃の、つまり第二次世界大戦前の日本の空気、ヨーロッパへの憧れとか、民芸運動とか、なんとなく理解できたような気分になって楽しい。
また、私は美術館に行く前に予習はしないほうですが、
ほんとに偶然、ここに来る前に図書館でこんな本を読んでいて、
本の中で語られていた建築を体験できる幸せを感じました。
安藤忠雄設計の「地中の宝石箱」はモネの睡蓮を静謐の中で鑑賞できる素晴らしい箱。庭園の中に凛と建つ佇まいが素敵でした。
ほかにも庭園の素晴らしさとか、もっと語りたいこといっぱいですが、今回はこの辺で。