Merveille~フランスの風~

フランス風をぶいぶい吹かせてゆきます。

バルセロナに行っておけば良かった

昨日までフランス人女子一名がうちに宿泊してました。

彼女から聞いた話。

バルセロナは観光のせいで爆死寸前

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エアビー最の高☆と上機嫌の私に、彼女は

「あなたは国際交流したくて、楽しみでやってるからいいけど・・・」とちょっと複雑な表情だった。

 

彼女にはバルセロナに友人がいて、その友人はある日突然、家主に

「来月から家賃200€(日本の感覚だと2万円)値上げするから」と宣告され、

バルセロナに住み続けるために休みなくエアビーでゲストを招いているという。

 

原因はバルセロナ観光が人気ありすぎるせいなのです。

 

「だって、私がその友達に会いにバルセロナに行ったら、街中エアビーのマークが張ってある建物ばっかり。だって不動産を持ってる人にしたら、ふつうに賃貸するより儲かるからね。でも、そのせいで家賃は上がって、バルセロナに住めなくなる人たちがいっぱいいるわけよ」

 

「バルセロナの観光名所の入場料!!いくらするか想像つく?ガウディの建てた家一軒見るのに20ユーロもすんの。バルセロナにはガウディの家が何軒かあるから、全部見たいと思ったら・・・恐ろしい金額になるでしょ」

数年前には無料だったガウディの作品のひとつであるグエル公園は有料化、しかも時間予約制に。

「何年か前に行った時は、ふつうに近所の家族連れが散歩してたのに」

 

それでも観光客は来る、来すぎる。

 

経済的には良いことかもしれないけど、地元の人の生活は以前と同じじゃいられない。。。

 

彼女からこの話を聞いたのが、うちにチェックインした9月30日の夜。

翌日には、カタルーニャ独立の是非を問う国民投票のニュース。

www.bbc.com

カタルーニャ自治州が独立したがってるのは歴史的・民族的・経済的に云々と説明されていたけれど、私には昨日聞いた話のおかげでめちゃくちゃリアルに歴史が動く限界ラインを感じることができた。

観光客に暮らしを荒らされて、経済的な恩恵は国に入って地元に返ってこないとしたら・・・そりゃ不満だろう、と。

こんな遠く離れた、行ったことの無い国のニュースを肌感覚で理解できた体験ってあまりない。

 

バルセロナに行けば良かったなんて思いたくない

2007年、わたしはボルドーに住んでいて、語学学校のクラスメイトとバルセロナまで車で行こうって話がでたけど立ち消えして、それ以来いつか必ずバルセロナに行きたいと思っている。

でも、今回の話とニュースを見て、これから私が行くであろうバルセロナは、2007年のバルセロナとは決定的に違うんだろうなぁと思う。

住民のいないメガ観光都市か、動乱の耐えない閉鎖的な地方都市か。

 

やっぱり、行ける時に行っておくべし、だなぁ。。。

 

そして、功罪はあるけれど、やっぱり私は旅行が好きで、なんとかしてこういう負の部分を解決できないか、実はけっこうマジメに考えている。

だって、こんな話を聞けたのも、このフランス人が日本に旅行に来てくれたから。

旅好きの方、そう思いません??

 

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